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自作フリーソフトや,ゲームに関する雑記を公開してます.
日記はソフトウェア工学の論文ネタが中心です.
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2002-09-10 古い日記からの変換データ ▲
_ AspectJ と Hyper/J ▲
Hyper/J は Hyper/J で色々問題がありそうなんだけど….Hyperslice ってそんなに役立つのかなぁ.MixJuice との違いがイマイチわかってないのも困ったところ.
_ AspectJ と Hyper/J ▲
aosd-discuss ML で,Juri Memmert が,アスペクトは,アスペクト間での会話ができないのが弱点になることがあることを指摘してた.あと,たくさんのアスペクトが別々の場所に貼りつくときなどはすごく面倒,ということも.また,アスペクトが意外と再利用に適してないかも?という印象.AspectJ が抱える問題はけっこうあるけど,Aspectual Collaboration だと解決できたりしないかなぁ….
_ 論文 ▲
AspectJ ML で「Hyper/J とAspectJの違いを教えて」という質問に対して紹介された論文
Johan Ovlinger, Karl Lieberherr, David H. Lorenz:"Aspects and Modules Combined"
を読んでみた.Aspectual Collaboration というアスペクト指向の実現のひとつを提案している論文で,AspectJ と違ってアスペクト(著者らはcollaborationと呼んでいるが)のアタッチを別モジュールに分離し,そこに名前のマッピングを記述する形態になっている.書かれているコードもわりとスマートで好印象.アスペクト→クラスの依存関係が崩れないのがアスペクトの限界なので,こっちの研究ネタとはかぶらなくて済みそうだが,参考文献には加えておきたいところ.
もうひとつ,Christina Chavez, Alessandro Garcia, and Carlos Lucena:Some Insights on the Use of AspectJ and Hyper/Jは,AspectJ と Hyper/J で同じプログラムを作ってみたというテクニカルレポート.Hyper/J のほうが,ベースモジュールと付加モジュールが同列で扱えるし,Composition Patterns (横断要素のデザインに関して研究されているもの)とのマッピングがやりやすいので便利だね,という立場らしい.問題によって AspectJ と Hyper/J のどっちが有利かは変わるはずだけど,Composition Patterns との連携についての主張ははじめて見たのでちょっとだけ新鮮だった.