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自作フリーソフトや,ゲームに関する雑記を公開してます.
日記はソフトウェア工学の論文ネタが中心です.

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2009-07-16 [長年日記]

_ [近況] 論文の最終原稿作成における注意点

論文集の出版の仕事をやって色々 PDF の扱い方を覚えてきたので, ちょっとカメラレディを投稿する側が余計なトラブルを 回避するための方法をメモしときます.

Adobe Acrobat を使う. フリーソフトウェアである PrimoPDF で作られた PDF は, 通常の用途(単に PDF を作成,公開し,表示・印刷するだけの場合)には まったく問題なさそうなんですが, Acrobat を使ってヘッダ追加 & 複数の PDF を結合,というように 処理を重ねていったときにエラーが出やすいようです. 1段階ぐらいの加工ではエラーが起きなかったので, たぶんほとんどの用途では問題ないツールだと思いますが, 加工段数が多くなったときに突然エラーを出すようになりました. この辺の原因は詳しくは分析してませんが, Acrobat などで作られた PDF と連結していったせいかもしれません.

図をグレースケールにする. Acrobat Professional の「アドバンスト」メニューにある 「プリフライト」機能を使うと, 図がグレースケールになってるかどうか検査し, なっていなければ修正(フィックスアップ)を適用することができます. 出版工程で適当に誰かがグレースケール変換かけますし, 多くの場合はそれだけで大丈夫なんですが, 手元で確認しておいたほうが安全だと思います.

最小フォントサイズに注意する. フォントサイズが非常に小さい図について, 出版社からエラーが起きると指摘されました. エラーが起きた文字以降の原稿がごっそり消えてなくなるので, かなり致命的なエラーです. 情報処理学会の論文誌スタイルの場合,いわゆる添え字(「a_1」)系か 参考文献の番号あたりが最小の4.9ポイントぐらいに相当するようで, これを下回るような微小な文字は危険だと考えておいたほうがよさそうです.小さい文字の出現は「プリフライト」の「デジタルプリンティング」などで列挙してくれます.

フォントを埋め込む. 埋め込んでおかないと,編集者の環境で勝手に違う フォントに変わる可能性があります. 多くの場合は問題にならない程度の変化ですが, フォント置換の結果,見た目が違うと苦情が出るのは 出版側の人として心配になりますので, フォント埋め込んでおくほうがお互い安心だと思います. Acrobat の場合,「印刷」を選んで,Acrobat PDF を 出力する設定を選び,「プレス品質」などを選べば, 普通のフォントは埋め込んでくれます. 変なフォント使ってるとライセンス違反の可能性があるので怖いですが…….

日本国内の場合,A4 サイズであることを確認する. ついうっかり Letter サイズで作っちゃうことがありますので気をつけましょう. どちらかというと,国際会議で Letter 要求されているのに A4 で出してしまうことのほうが多いかもしれませんけど.


2009-07-29 [長年日記]

_ [読書] テスト本いくつか読んでました

ソフトウェアテスト関係は学会にもあんまり出ていなくて,論文もISSTAに出るものを読む程度の身なので,ちょっと基本的な知識を固めるべく,ついでにテスト系の研究ネタに手を出してる学生に良さそうな本を探すべく,知識ゼロから学ぶソフトウェアテストソフトウェアテスト293の鉄則を読んでました.

テストのやり方に関しては,けっこう同じようなことが書かれていた気がします.「知識ゼロから〜」のほうが基本的なテスト手法をカバーしていて,「293の鉄則」のほうがマネジメントに関しての言及が多めで,一緒に読んだのは正解だったかもしれません.

「知識ゼロから〜」は,企業側の話から大学での研究に近い話まで幅広いこと,参考文献が多いことに加えて,うまいテスト方法が確立されていないところや難しいところは率直にそう書かれていることが,優れていると思います.テスト系な研究ネタに踏み込んでいる学生に読ませる本の1つにしておいて間違いなさそうです.


2009-07-31 [長年日記]

_ [hyCalendar][お知らせ] hyCalendar 1.6.3 リリース

今回は修正1件だけです.掲示板で指摘をいただきました,日付メモを編集する領域の背景色が白いままで,日付の文字フォント変えたときに文字が見えなくなるという問題に対処しました.

カレンダー領域の背景色をそのまま使うようにしました.背景を黒く,日付メモの色を白に近い色にしている人は更新してご利用ください.該当しない人には何も変化はありませんので,わざわざ更新しなくとも大丈夫です.