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2005-06-13 [長年日記]

_ [work] 論文集めとか

ワークショップの存在ごと忘れていた IWPC の論文いくつかをリストに追加した.アサーションまわりの論文については一通り読み終えた気がする.PPL2005発表内容のうち,新規性のある部分というのは限定されたので,原稿の構成なんかは見直す必要がありそう.

_ [論文] コンポーネントに対するアサーション検査

G. T. Heineman: Integrating Interface Assertion Checkers into Component Models.

Proceedings of Sixth International Component-Based Software Engineering (CBSE) Workshop, Portland, Oregon, May 2003.

ラッパーオブジェクトなどでのアサーション検査では,コンポーネント内部のメソッド呼び出し(protected とか private メンバー)に対してアサーションの検査ができないので,active interface という AspectJ の before/after + call pointcut のような仕組みを使って表明の検査を行おうと主張している.こういう仕組みを使うと,コンポーネント local の性質とアプリケーション定義の global な性質とを両方取り扱える,と述べている.

_ [論文] 時相論理で記述した表明のチェック

Tanton H. Gibbs and Brian A. Malloy: Weaving Aspects into C++ Applications for Validation of Temporal Invariants.

Prooceedings of Conference on Software Maintenance and Reverse Engineering (CSMR 2003), Benevento, Italy, March 2003.

Edward B. Duffy, J. Paul Gibson, Brian A. Malloy: Applying the Decorator Pattern for Profiling Object-Oriented Software.

Proceedings of International Workshop on Program Comprehension (IWPC 2003), Portland, Oregon, May 2003.

時相論理で書いたアサーションを,アスペクトあるいは Decorator パターンを適用するプログラム変換で検証しましたという同じような論文.色々なプログラムに対するテストケースを実行して,パフォーマンスの効率を評価している.また,traditional なアサーションでは発見できないエラーが発見できたことを述べている.前者の論文のほうが,temporal invariants の説明が丁寧だった.

表明の表現力としては,enventually (注目しているクラスのインスタンスが破壊されるときまでに成立すればよい条件)が使えることが大きいと言えそう.

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