netail.net
自作フリーソフトや,ゲームに関する雑記を公開してます.
日記はソフトウェア工学の論文ネタが中心です.
最近のお知らせ (古いものはこちら)
2004-06-30 古い日記からの変換データ [長年日記] ▲
_ [論文]欠陥の原因として疑わしい文の可視化 ▲
James A. Jones , Mary Jean Harrold, John Stasko:Visualization of Test Information to Assist Fault Localization.Proceedings of ICSE 2002,pp.467-477, Orlando, Florida, May 2002.
ICSE2004 の Doctoral Paper で出ていたもの の Full paper バージョン.2年前のものだが,内容としてはこちらのほうが充実している.
ある文 s について,その文が実行された回数が多いほど色を明るくし,そのうち失敗したテストケースが多いほど色を赤くしてソースコードのビューを作る.
で,結果としては,テストケースを準備することで,疑わしいレベルが高いものにバグが含まれていたらしい.
たまに,バグがあるけれど緑色(安全)な方向に振られていたものもあったようなので,そう簡単に実用というわけにはいかないかもしれないが.プログラムスライシングなどと組み合わせて,バグがないのに赤色に振られたものをチェックするとか,future work に色々書いている.
パスしたテストケースで実行された文の集合 P と失敗したテストケースで実行された文の集合 F で,F⊃P である(Pに含まれずFに含まれる文が1つ以上ある)ことが前提条件になる.また,実験結果ではだいたい1〜2割程度の文に絞っていたが,プログラムスライスの場合と同様,その結果が十分小さいと言えるのかどうかについては不明.